本年は正月より、能登半島地震が発生をいたしました。被災をされた薬友会会員の皆様には謹んでお見舞いを申し上げます。改めまして、このたび薬友会長を務めさせていただくことになりました薬学研究院長・薬学部長の小椋康光と申します。私は、故鈴木和夫先生が主宰された衛生化学研究室で博士の学位を取得した後、他機関で博士研究員を経て1997年1月に衛生化学研究室の助手として採用され、2009年3月まで衛生化学研究室や生体分析化学研究室で准教授として勤務いたしました。2009年4月から2015年2月まで昭和薬科大学にて教授を務めた後、2015年3月に千葉大学大学院薬学研究院に再度、勤務をさせていただくことになり、現在に至っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
2024年は、薬学研究院・薬学部を取り巻く環境にも少なからずの変化が起こっております。新しい薬学教育モデル・コア・カリキュラムに沿った6年制教育が本年度から始まりました。これまでのモデル・コア・カリキュラムに比べて、各大学の裁量が広がっており、どのような特色ある教育を行うのかが、さらに問われることとなります。一方、4年制の薬学教育についても2017年に日本学術会議 薬学委員会から提言された「大学教育の分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準」が、6年制課程と統合した薬学教育分野全体の参照基準として見直されるとのことです。また、本年度から順天堂大学薬学部と国際医療福祉大学成田薬学部が開校し、千葉県内には現在8校の薬学部が存在することになります。人口比では、東京都の10校を凌ぐ規模となります。
1949年に新制千葉大学薬学部が発足した時の初代薬学部長の宮木高明先生は、同年に発行された千葉医科大学新聞に「薬学部の実態と将来への構想」と題した文章の中で、「(前略)必ずや千葉大学薬学部は特色ある教育及び研究能力を以て我が国の薬学教育における強力な存在となることを約束したいと思ふ。」と仰せです。宮木高明先生のお約束した事を今後も果たし続けるため、どのような環境の変化があったとしても、本学薬学研究院・薬学部の構成員一同が協力し、頑張っていく所存であります。薬友会員の皆様におかれましても、これまで以上のご支援とご協力を賜れますようお願い申し上げます。
平成元年7月8日に千葉大学薬学部創立百周年記念式典と祝賀会が盛大に挙行されたのを機に、同窓会の一層の発展を期すべく組織換えの話が岩城同窓会長(当時)より提案された。その主な根拠は1)大学側と同窓会側の一体感が不足している。千葉大出身でない教官との交流が不足している。2)若い卒業生が同窓会に参加しない。3)組織が大きくなるにつれ、事務組織の確立と資金源の確保が重要となる等であった。この提案を受け、千葉薬同窓会検討委員会が発足した。(中略)検討委員会は5回にわたる会合を重ね、新しい組織作り、会則、事業計画、経費確保の対策の原案を作成した。この案は平成2年10月13日の薬友会総会で議決され、新しい同窓会組織としての薬友会が発足した。
新体制がこれ迄と違っている点を以下に簡単に紹介します。まず、名称は千葉大学薬友会とし、会長は薬学部長があたることとしました。また、総会は2年に1度原則として千葉大学で行うこととしました。これにより大学側と同窓会側の交流を増やしたいと考えています。更に、この拙文が掲載されているような会報が新しく発行され、1年に1度会員の皆様に配布され、会員間の親睦を深めることにしました。名簿は従来通り4年に1度発行され、終身会員(入会費納入者のこと、薬友会会則参照)に配布されます。また、経費確保のために入会金は2万円となりました。会運営のために、資金確保は最重要課題であり、皆様の御協力を心からお願い致します。薬友会の運営は、会長・副会長を中心として、総務、財務、名簿、事業、会報の5委員会により運営されます。これからの薬友会に対するご要望をお便りしていただければ、出来るだけ会の運営に反映して行きたいと考えております。(後略)
令和6年度役員
会長 | 小椋 康光(薬学研究院長) |
副会長 | 上野 光一(S47) |
内田 武(S56) | |
山崎 真巳(教授) | |
顧問 | |
総務委員長 | 小椋 康光(教授) |
財務委員長 | 石川 勇人(教授) |
事業委員長 | 川島 博人(教授) |
名簿委員長 | 佐藤 信範(教授) |
広報委員長 | 伊藤 素行(教授) |
監事 | 矢沢 浩一(S58) |
森部 久仁一(教授) |
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